個人的な読みとして、自民党内部の一部勢力による石破降ろしは、麻生太郎による意趣返しの動きによるものだったと捉えている。2008年からの麻生太郎内閣において農林水産大臣だった石破茂は、支持率が低迷する麻生太郎首相に対して、数々の苦言を呈したことで知られている。そのことから特に麻生太郎から嫌われているとして、党内部ではその提灯持ちからも散々な言われようだった。2024年秋の総裁選でそれでも石破茂が選出された際には、他候補を推していた麻生太郎が苦虫でも噛み潰したかのような表情で状況を睨め付けていたのは、多数のテレビカメラにも撮られていた事実だ。今回の、状況を無視した石破茂降ろしは、完全に2009年の退陣時の状況のコピーである。参院選で自民党が多数の議席を失ったことを受けて、強引に石破茂首相の責任論にこじつけている勢力がいるわけだ。
16年前のことをいまだに引き摺って党内の派閥闘争を煽り立てている奴がいる。国民が何を求めているかなど完全に無視して。このような下品な振る舞いをする奴なんて、麻生太郎とその提灯持ちの雑多連中しかいない。いまだに党内に派閥を持ち続けているのなんて極少数なのだ。そいつらが利権で日本最大の政党を乗っ取って、私的感情のために日本を道連れにしようとしている。こんな最低な売国奴共に二度と政権を取らせてはいけないのだ。
2008年の麻生太郎内閣がなぜ支持率を失ったのか、今も覚えている人は、実は少ないのかもしれない。それほど国民は政治に関心を失っている。「失われた年金問題」または「年金記録問題」とも言われている。詳細な解説は専用のページに任せて、当時の日本はそれで揺れていた。その結果、当時の自民党内閣は急速に支持率を失っていったわけだが、その結果としてこれらの問題が解決したのかというと、そうではない。当時の自民党はこの対応に終始消極的だったし、党政権を失った2009年当時の麻生太郎もそれは変わらずだった。政権交代した民主党はその後を引き継いで社保庁を追い詰めていたが、そもそも民主党の支持基盤に社保庁が組み込まれていたこともあり、それは表面的なものに終始していた。そして諸々のことが重なって自民党に政権が戻ったのが2012年の第二次安倍内閣の時だったが、それ以降もこの年金問題についてはまともに議論されることもなく立ち消えになっていった。
やはり2011年に発生した東日本大震災により、国民の関心が完全に逸れてしまったことが原因だろう。「臭いものには蓋」を実行した最後の政権はやはり自民党だったわけである。それから10年以上の月日が経ち、今の日本は再び増税問題で揺れている。20年以上まともに上がらない賃金と、度重なる増税と都合良く乱発する目的税と保険料で目減りする手取り賃金。最終的に自民党内部で政権を引き継いだ石破茂に対する意趣返しに躍起になっている、麻生太郎とその一派は、国民の求める政治なんてものはまるで興味がないらしい。国民が意思を示した参院選の結果は丸々無視され、自分達が党内の派閥争いをするための格好の材料に利用している始末だ。
仮に、この総裁選で石破茂以外が選出されたとしても、現在の多数野党である諸党はそれを是認することはないのではないか。日本は今、失われた40年への道を歩み出そうとしているのだ。国民の意思とは別に。これが民主主義を国是とする日本の末路なのだ。