水産庁が事実ベースや科学的知見に基づく緻密な根回しを行い各国の同意を取り付けていたにもかかわらず、その同意していたはずのメキシコが寸前で拒否権を行使して合意に至らなかったらしいです。水産庁の会見でも、極めて厳しい口調で「不合理」という言葉まで使っていましたね。 メキシコは以前から、IATTC(東部太平洋)における漁獲枠の配分がWCPFC(中西部大西洋)に対する配分と比べて不満を持っていたとされ、それをこの局面でぶつけてきたと見るのが筋だと思います。ただし、ここにもう一つの事実を当て嵌めると、別の面白い実態も見えてきます。というのも、実はそのメキシコはクロマグロ最大の輸入先国なのです。日本は毎年大量のクロマグロをメキシコから輸入しており、国内で消費しています。つまり日本の漁獲枠の拡大が通ると、メキシコから輸入する分が減るか、または市場効果で価格が下がることを危惧しているのかもしれないわけです。自国の漁獲枠を拡大させ日本に大量に売りたいメキシコと、国内の水産業界に儲けさせたい日本。こうやって見ると、日本の水産庁とは別の思惑が、同じ国内にも存在する実態が透けて見えてきます。 まぁ、もっとも水産庁に不合理とまで言わしめたメキシコの翻意は、交渉相手として非常に下品であることは確かなので、日本の水産庁としてはこれ以上相手の言い分を聞くような御用聞きをするのはやめた方が良いと思います。メキシコが本気でIATTCの漁獲枠拡大を目指しているのであれば、ゆくゆくは日本が拒否権を行使すれば良いだけであり、その立場を自ら壊しに行く必要は無いでしょう。今は、メキシコの拒否権発動によりクロマグロの漁獲枠拡大は無くなった。そして値下げも無くなった。…という事実のみを広めておけば、国内に自然とメキシコに対するヘイトが溜まっていくはずです。それこそが、今後の展開で有利に立てる原動力となることでしょう。
- 元記事
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クロマグロの漁獲枠増、メキシコが突如反対で合意に至らず 年内合意は厳しい状況に
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/2802824
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