《記事内引用抜粋》 「いますぐに大幅増産に踏み切れば、需給のバランスを崩す」 …というのは、以前にも書いた通り、農水大臣の言葉としては非常に不適切なものであると感じる。農水大臣の仕事は、市場価格の恣意的操作ではなく、農産物の安定生産と供給に努めることにある。これは2003年に小泉政権下で行われた省庁再編により消滅した"食糧庁"の主要な業務目的でもあった。食糧庁は、消滅した後も、その業務は農水省内部の幾つかの部署に受け継がれているようだが、昨今の農水大臣の振る舞いを見るに、それらの業務目的は意図的に消されていっているように見えて仕方ない。その理由については、いくらでも作ることができるのだろうが、なぜ日本人の食料を安定的に国内生産し、そして安定的に国内流通させるための部署が、これほどまでに圧迫され、そして省の方針から消されてしまっているのだろうか。本当に不思議でならない。 まず、安易に米を増産したところで、その米が実際に食卓に並ぶようになるのは、早くても来年の夏頃である。それだけ長いスパンがある事柄に対して、極めてタイトな需給のバランスを求めることは非常にナンセンスである。特にことが国民の生命に関係する、食料であるのならば尚更だ。よく言われるように、食糧自給率は100%を上回り、そして余剰分は国外に輸出するくらいのさじ加減を持ってほしいものだ。再度書くが、食料は国民の生命に直結する問題であり、市場の価格操作を優先的に考えるような事柄ではない。それは農水大臣の仕事ではなく、経産大臣の仕事ではないのか。また、過剰に生産した米がもったいないというのであれば、最近まで積極的に配布していて現在枯渇気味になっている政府備蓄米に回すこともできるはずだ。輸出米生産についても、緊急時の備蓄米という役割を担っていたはずだし、なぜ農水省は本来の役割を放棄して米の生産を硬直化させ続けようとするのだろうか。この様な実態からして、日本国の省組織が、いかに日本人の求める仕事をする気がないということが明らかであると感じる次第だ。 ちなみに、私が生活している範囲での米価格は、9月末には5kg 4000円台を切って3800円程度の価格に下がっていたのが、10月末には4500円程度まで値上がりしている。もちろん国産米で、基本的にあまり有名ではない銘柄米を基準としている。政府備蓄米などのブレンド米は、在庫が安定せず、ほぼほぼ見掛けないので基本的に見ていない。
- 元記事
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【高市自民】新農水大臣が高値放置→銘柄米、値上がり止まらず最高値4523円 「小泉前」の高値を軽く超え、右肩上がり 「おこめ券」の鈴木大臣→本日も小泉路線否定
https://www.daily.co.jp/gossip/2025/10/31/0019655517.shtml
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