2024/12/05

【Mastodon再掲】(コメント) セブン「上げ底疑惑」で社長発言がマズすぎた理由 言い方や、他企業との比較も悪手でしかなかった

 商売というのは、顧客が求めているものを売るというのが基本である。それはどのような阿漕な商売をしていても変わらない。それを踏まえた上でセブンイレブンの商品を観察すると、上げ底や具無しサンドイッチなどに対する姿勢が見えてくるのではないかと。要は、顧客は商品の見てくれしか判断せずに買っているという事だ。少なくともセブンイレブンはそう判断している。

 実際のところ、それは事実だろう。特に初見となる商品を選ぶ際、事細かに商品の詳細をチェックして買う人はまずいない。ほとんどが商品パッケージを見ただけで判断してしまう。特にそれが食べ物である場合、試食できない以上は見てくれの良さが初見の評価の大勢を占める。その様な関係上、セブンイレブン側の販促施策も納得できる部分がある。少ない商品容量を多く見せること。そしてより美味しく見せること。それらは、販促アプローチとして決して間違ったものではない。だがその一方で、顧客の要求としては、より多くの物を食べたいと考えているのも純然たる事実である。この記事で触れられている「上げ底疑惑」に関しては、まさにその顧客の反応が噴出したものであろう。売り手として、それらの要求にどの様に向き合うかは、セブンイレブンの企業としての能力に直結する部分である。

 ところで、このような「売り手vs買い手」という争いの現場において、最も重要なのはルールである。それは両者にとって有益であり、且つ公明正大であるべきだ。特に売り買いの現場では、売り手に対して買い手は立場的に弱い。それは固定した商品を固定された価格で買うしかない市場において、最も顕著に表れる。価格交渉ができない以上、買い手は売り手の出した条件に従って購入するしかない。だが、それではあまりにも売り手が強すぎてしまうので、世の中にはルールというものが存在する。日本においては消費者庁があるが、業界団体も独自の基準を設けて自浄作用を持っている。セブンイレブンの「上げ底疑惑」について、それらルールと自浄作用が発揮されているのかは、厳しく検証されなければならないだろう。

 また、記事内において「事実をもって投稿してほしい」というセブンイレブンの発言が紹介されているが、これは買い手の反応に対して責任を問う姿勢が垣間見える。企業がこのような姿勢を見せ始めた時、最も危惧すべきはSLAPP訴訟である。個人の買い手に対して、組織力のある売り手が法的責任を問うようになると、どうしても個人は黙るしかなくなってしまう。何もルールがない無法地帯で商売をしている以上、セブンイレブンがいくら顧客の動きを逆手に取った阿漕な商売をしていたとしても、それを批判できる法的根拠は存在しない。買い手側にも、買い手側の視点に立った建設的議論を行える組織が必要なのだろう。そしてそれがルール制定に対して強い実行力を持つのが最良だ。消費者庁は本来、その責務を負うべき国家機関である。

0 件のコメント:

コメントを投稿

おすすめの記事

【Mastodon再掲】(コメント) 【国勢調査】「封筒開けたけどポイしちゃった」… きょう締め切りも “回答放棄” や忘れてる人多数? 「やらされてる感半端ない」
[Mastodon] https://mstdn.jp/@Nekowashi/115355302542182537 国民の義務とか言うけれど、国の役人も議員も私利私欲に走っているのばかりだからね。何で国民だけ、税金を取られ...

注目されている記事