経産省の今回の苦言に関しては、東電の記者会見上での発言をまず見てほしい。東電側は、現場での作業手順ミスについて「協力会社」という文言を多用して、現場でのミスということで説明をしていた。そのうえで、恐らく今回の苦言に至っているものと思われる。もともと、福一事故の廃炉作業については、東電の責任によって進めるように取り決められている。だが、東電の技術的知見のみではその達成は不可能であり、外部の企業と協力する体制を取っているのだが、その実態は廃炉作業の丸投げと言っても差し支えないものとなっている。東電の社員が作業するのと、東電から委託された現場に協力会社の社員が派遣されて作業するのとでは、その内容には雲泥の差がある。今回のようにその作業に問題が発生した場合に、東電はその責任を協力会社に押し付けようとする。東電からしてみれば、業務委託をしているのだから責任は協力会社にある、というスタンスなのだろう。だが、未曽有の事故を起こした東電がその様なスタンスで良いのか。今回の苦言はそこである。
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経産相、デブリ採取中断に苦言 「東電自身が全作業に責任を」
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