「医療従事者の賃上げ」と言うと聞こえは良いように感じるが、利用者からすればただの負担増でしかない。もともと、健康保険料というのは完全掛け捨て型で、払えば払うだけ損になるシステムだったのに、その少ない利用機会においても自己負担が求められ、さらに今回の施策により、その自己負担額が増額になるという。なんとも納得しがたい流れになっている。
確かに昨今の世の中において、労働者の賃上げが叫ばれている流れはあるが、この様な上げ方は違うと自分は思う。そもそもこの医療従事者は、世間一般的な労働者の中でもかなりの上澄みに分類され、賃金は比較的高水準で維持されていた職業である。特に医師は、弁護士や会計士などと並ぶ、高給職業ランキング筆頭の代名詞と言っても過言ではない職種だ。その様に、元から高い給与水準を維持していた職業から上げるのではなく、過酷な労働実態でも長らく昇給が据え置かれて人が離れがちであった職業に対して、確実に賃金上昇の恩恵を行き渡らすことができる施策こそが、今の世の中で本当に求められていることではないのか。
医師の賃上げも、マイナンバーも利用促進も、そんなことは後からいくらでもできることだ。定期試験の前日になって急に部屋の掃除をし始める間抜けな学生みたいなことをやっていないで、今本当に必要とされる施策のみを選択して実行せよ!
- 元記事
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診療報酬改定で6月から初診・再診の負担増 医療従事者の賃上げの原資に
https://www.sankei.com/article/20240601-OXLDSX6ENRLL3GM4K2656VLAEE/
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