事実であるのならば、日本も核武装しなければなりません。なぜか議論が止まってしまっていますが、北朝鮮という明らかな敵国に固体燃料エンジンによるICBMの実戦配備が行われた場合、日本はそれに対抗し得る手段を一切持たない…ここが対北朝鮮戦略のスタート地点だったはずです。日本は軍事衛星を保有していますが、固体燃料ロケットの場合、燃料補給の兆候が確認しづらく、発射準備から発射までの時間が極めて短いため、対応できるタイミングが制限されてしまいます。例えPAC-3などの迎撃ミサイルが日本にあったとしても、常時日本全体をカバーできるように配備できるわけがなく、発射の前段階で察知して攻撃して潰してしまうというアクションはどうしても必要なのです。特に、最近の北朝鮮はICBMの多弾頭化を進めており、迎撃ミサイルはより早い段階での対応が求められています。もう現場での対応では不可能な段階に達しています。やられたらやり返すという威嚇の手段を、日本も持たなければなりません。
日本はアメリカの核の傘で守られているという意見もありますが、現状のウクライナを見て、果たしてそれが本当に機能するのかは未知数な部分も大きいです。確かにウクライナとは違い、日本はアメリカと安全保障条約などのより高レベルな軍事協定を結んでいます。ですが、それと実際の戦略的行動は全く違う場合もあるということを忘れてはなりません。アメリカ軍が行ったウクライナ戦争の机上演習において、ロシアが核攻撃を行った場合、アメリカは隣国ベラルーシを核攻撃するという結論が出されたというニュース記事は読んだことがあると思います。この結論に対して、我々日本は三つの点から注目しなければなりません。
1) アメリカ軍がロシアの核攻撃を止められない前提であること。
2) ロシアやウクライナとは表面的に無関係なベラルーシが報復の対象として選定された事。
3) この机上演習の選択肢として、ロシアに直接的な報復はしないということ。
この内容は、対北朝鮮にも当てはまります。アメリカは、自国が直接的に攻撃されない限り、対象に対して報復を行わない。これは核の傘において重要な集団的自衛権の前提が崩れたことを示します。
もはやアメリカの存在は、日本が抱える潜在的脅威に対する抑止力として働いているのか疑わしいという事実。日本に核攻撃を行っても自国が核攻撃される可能性は無いと北朝鮮が判断してしまえば、日本はすぐにでも北朝鮮による核攻撃の対象となります。今この瞬間にもあなたの頭上で、映像で見たヒロシマ・ナガサキの数十倍にもなる巨大な火球が炸裂するかもしれません。そうならないための対抗手段であり、そしてそれは、未来の自分の命に対する保険なのです。
- 元記事
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北朝鮮が新型ミサイル用の固体燃料エンジン開発 燃焼実験成功と報道
※Mastodonコメント時の元記事が無くなっていたため、同等の代替記事を掲載しています。https://www.tokyo-np.co.jp/article/290108
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